日本人の体型と日本の気候にあわせて開発したスリング 肩パットは1枚の大きめのものを採用、その周辺の本体につながる生地は背中で広がりやすく設計。肩パット脇にはレール綿の差し込み口があり、赤ちゃんが入るポーチ部分の中綿の移動&取り外しが可能。レールに中綿があるから、初めてスリングを使用される方にも使いやすく、赤ちゃんが大きくなったら中綿をはずして、コンパクトに収納できる「キュット ミー!823」シリーズとほぼ同じ大きさにたたむこともできて便利。 赤ちゃんの頭や膝の後ろにあたる部分には可動式のクッション入り。リング位置で調整可能なフリーサイズで、色柄も豊富。 ※イメージは「しじら織り コピス/ククミス」のもの しじら織り スキニー 縦横とも同色のベージュをつかった新しいしじら織りの色。肌色になじみ、どんな服装にも合う。「ダンガリー」のようにカジュアルすぎず、スリングが主張しないのでコーディネートしやすい。 肩パッドがあり、パッド周りの生地が背中で広がりやすく、加重が分散されやすいため、肩こりや腰の痛みがある方向け。敏感肌の赤ちゃんにも。 洗濯機使用可能。取扱い説明DVD、リーフレット付き。 肩パッド(約):長さ25cm、幅17cm、厚み2cm(仕上がり状態) 平均重量:440g 生地について スリングのためにしろくま堂が企画してオリジナルで織っている、通気性と強度に優れたしじら織り。ストライプを強調した生地やブラックウォッチ、ギンガムチェックなども同様に織っている。日本製、遠州産。 サイズについて 中綿は、装着したときに綿の端がリングから20cm以内までにくるようであれば適切。リングにあまりに近かったり逆に遠いときは調節が必要になる。この場合、サイズホールにて各サイズに簡単にセットすることが可能。 リング側より、 1つ目:SSサイズ-使用者の体重が40kg台の方向け 2つ目:Sサイズ-使用者の体重が50kg台の方向け 3つ目:Mサイズ-使用者の体重が60kg台の方向け 使いやすいお好きな位置に合わせてセット。スリングは小さめのほうが使いやすいので、中綿の位置を迷ったら小さめに。 スリング使用時の注意事項 おじぎをしない 腰を曲げてお辞儀をすると赤ちゃんの状態が不安定になるため、装着しているときは深くお辞儀をしないようにすること。 もちあげない 赤ちゃんを持ち上げていると全体が緩んでしまうため、赤ちゃんには手を添える程度で、持ち上げて使用しないこと。 火気厳禁 商品は赤ちゃんの肌のために「難燃加工」などを施していないため、装着したままの火気取扱い厳禁。 その他 赤ちゃんが窒息する原因になるため、使用中赤ちゃんの口や鼻の付近に衣服がかかったり、ハンカチやタオルなどを置かないこと。 使用毎に生地やリングにやぶれ、ほつれ、破損などがないか確認のこと。 生地やリングに破れ、破損が発生した場合は使用しない。 連続して使用する時は、赤ちゃんへの負担を考え最長2時間以内とすること。 新生児の抱き方 新生児期から生後3〜4か月頃までに多い股関節脱臼予防のための抱き方例。 コアラ抱っこから新生児の基本抱きへ 「新生児の基本抱き」は、股関節脱臼しやすい日本人の赤ちゃんのために考えられた抱き方で、股関節脱臼を予防するのに効果的なのがコアラ抱っこ。コアラ抱っこをスリングでやってみると「新生児の基本抱き」になる。 コアラ抱っこは、赤ちゃんのおなかをお母さんの体に向かい合わせるようにする。片手は赤ちゃんのお尻を支え、反対の手で赤ちゃんの首や頭、上半身を支える。 首がすわるまでは赤ちゃんの体を少し傾けて、上腕部(力こぶができるあたり)に赤ちゃんの頭がもたれるようにすると首が安定する。 横抱きで赤ちゃんの股の間にお母さんの手を入れても股関節脱臼の予防にはならないので、注意が必要。 新生児の基本抱き(0〜3か月ころ) 「新生児の基本抱き」は「寄り添い抱き」「腰抱き」「たて抱き」とほとんど同じだが、体格が小さい分ポーチの作りが小さくなる。また赤ちゃんはリングと反対側のレールに頭をもたせかけることになるため、体全体がリングと反対側にかたむくことが多い。 1.スリングを装着。 2.赤ちゃんをげっぷさせるときのように肩パッドとは反対側の肩に高めに抱き上げる。 3.スリングの下側から手を伸ばし、赤ちゃんの足をお母さんの体に巻き付けるように開脚させてからスリングに座らせる。このとき、足先を無理に引っぱらず、膝を開くようにすること。 3-1:スリングの下から手を伸ばし、赤ちゃんの足を抱っこする人の体に巻きつけるように開く。 3-2:赤ちゃんを肩の上からポーチの中におろす。 3-3:レールを引き上げながらさらに赤ちゃんをおろしてゆき、ポーチの中で座る状態にする。 ※この時に赤ちゃんのお尻を布に着地させ体重をしっかりと布にかけるとスリングが安定する 3-4:スリングの中で体を斜めにするのでなく、膝を開くようにしてポーチの中に赤ちゃんを座らせ、下のレールが膝の後ろにあたるようにする。綿の入ったレールに頭をのせた状態はいつでもお母さんの顔を見ることができ、赤ちゃんも安心。 ※赤ちゃんの足は無理に引っぱらず、自然なM字型の開脚にまかせる。赤ちゃんのおなかがしっかりくっついて向き合った状態にすると、赤ちゃんの足はM字になりやすい。月齢の小さな赤ちゃんはイラストのようにスリングから足がでないこともある。 「新生児の基本抱き」完成時の注意事項 図左:正しく基本抱きされている赤ちゃんの体は後湾(猫背)の状態で、背骨は首から腰にかけてまっすぐになっている。 図中央:ポーチのゆるみなどが原因で赤ちゃんの体が側湾(背骨が左あるいは右に湾曲した状態)になるのは好ましくないため注意のこと。 図右:側湾している場合は、湾曲した背中の部分の布をたぐってそこにつながっているテールの場所を引き、図左の状態になるよう調節する。 新生児をスリングに入れて授乳する 小さな赤ちゃんなら、スリングを少しゆるめれば基本抱きのまま授乳できる。スリングをゆるめるときは、お母さんはどこかに座るなどして必ず安定した状態を確保すること。 授乳の時に限るならば、新生児をスリングの中で横抱きにしてもよい。ただし、赤ちゃんの膝をお母さんのお腹で押さないよう、注意が必要。寄り添い抱き(4か月ころから) 寄り添い抱きは大きくなっても(16kg程度まで)ずっとできる抱っこ。お尻が深くポーチに座り、足がスリングの外にちゃんと出る抱っこで、相撲の「四股を踏む」ようなイメージ。 1.スリング装着時、内側のレールはアンダーバストに沿うあたりにきている。自分の手を入れてポーチの底がおへそのあたりの深さになるように調節。 2.赤ちゃんをリングと反対側の肩にげっぷさせるときのように高めに抱き上げ、足をスリングの内側から外に出すようにポーチにおろしてゆく。リングと反対側の手で赤ちゃんの足を誘導してあげるとスムーズ。 3.上側のレールにつながっているテール☆を引いて、赤ちゃんの上半身が密着するように全体を整える。ポーチのたるみがまだあるようであれば、その部分につながるテール★を引いて調節。 「新生児の基本抱き」と同じように、赤ちゃんの膝の後ろにレール(布の端)があたるようにする。赤ちゃんは浮き輪に座るように膝を高くしてポーチの中に座る姿勢になる。 慣れないうちは、鏡を見てお尻より膝が高い位置にきているかを確認するとよい。 腰抱き(4か月ころから) 正面ではなく腰で赤ちゃんを支える抱き方。最も適当なのは4か月ごろからだが、赤ちゃんも抱っこする大人もお互いにしっくりくるようであれば、身長がある場合、新生児でも試すことができる。 ※イメージは2歳児 1.「寄り添い抱き」と同じようにスリングを装着。 2.「寄り添い抱き」と同じ方法で赤ちゃんを抱き入れる。この時に赤ちゃんの片方の足は背中へまわす。ポーチに入ったら、膝の後ろにレールがあたるようにし、深く座らせる。 3.赤ちゃんはお母さんの体を横から挟むように腰骨の上に座る。テールを引いて、赤ちゃんを密着させる。 たて抱き(4か月ころから) 足先もすっぽりとスリングの中に入る抱き方。最も適当なのは4か月ごろから。赤ちゃんが足をたたむことを嫌がったら、この抱き方は避けること。 1.「寄り添い抱き」と同じようにスリングを装着。 2.「寄り添い抱き」と同じように赤ちゃんを肩の上に抱きかかえる。そこで赤ちゃんの足をあぐらを組むようにまとめながら、体全体をスリングの中におろしてゆく。 3.赤ちゃんはポーチの中に座る。テールを引いて、赤ちゃんの上半身が密着するように全体を整えれば完成。 赤ちゃんを抱っこした後に内側のレールがポケット状に持ち上がっているか確認すること。必ずお尻が一番低い位置にくる。足はお尻より少し上に持ち上げた状態にする。 赤ちゃんの足がお母さんの胃のあたりを押す感じになり、足をたたむことを嫌がる赤ちゃんもいるので、この抱き方が合わない場合もある。 ※以上「新生児からの抱っこ」のほかにも「4か月からの抱っこ」など、さまざまな抱っこのバリエーションや、装着方法などについて、添付の取扱い説明DVDやパッケージで詳しく紹介している。これも大事!首の座らない赤ちゃんをスリングからおろす方法 1.布団やベッドなど赤ちゃんを寝かせるところでスタンバイ。外側のリングをもちあげてスリングをゆるめる。片方の手は赤ちゃんに必ず添えて。 2.抱っこしている人が前かがみになって赤ちゃんを寝かせたら、抱っこしている人がスリングから抜ける。抜ける時は頭が先。 3.スリングをそのままにしてあげると、抱っこしてくれていた人の温もりに包まれた状態が続くため、赤ちゃんはより安心できる。 スリングとは? 1.新生児から使えるだっこひも 正期産で先天性股関節脱臼症などの異常がない赤ちゃんは生後2週間くらいから、16kg(3歳頃)まで使え、抱っこしたまま授乳もできる。生後数日で使い始めても構わないが、肺が充分機能するまで2週間ほど待った方が良いとする医療者も。 2.お母さんの肩や腰への負担が少ない 背中全体で赤ちゃんの体重を支える構造。個人差はあるものの、使用者の肩や腰のコリが軽減する。面倒なバックルやベルトなどがなく、慣れれば10秒で赤ちゃんを抱っこできる。 3.赤ちゃんが安心し、落ち着く スリングはお母さんと密着するため赤ちゃんが安心し、とても落ち着く。無駄に泣かせることも少なくなる。赤ちゃんの体に直接触れること(アタッチメント)で赤ちゃんの成長を促すという研究報告もある。 4.赤ちゃんの自然な体の発達を妨げない 赤ちゃんは子宮の中で丸くなって成長し、出生後、時間をかけて脊椎の自然なS字カーブを作り出す。首がすわるころに頚椎のカーブができ、歩く頃に腰椎のそりができる。しかし出生後すぐに平らなところに寝かされてばかりいると本来はS字状に湾曲すべき脊椎がまっすぐに伸びてしまいがちだが、スリングは頚椎の発達にそった抱き方が可能。 そもそも人類は赤ちゃんをハンモックやおくるみ、籠などに入れて背中が丸くなるように育ててきた歴史もある。 5.赤ちゃんの体に負担をかけない 市販のベビーキャリーは赤ちゃんの股一点で赤ちゃんの全体重を支えるようにできていて、パラシュートのハーネスにつながった状態によく似ている。それに対してスリングは、赤ちゃんに無理な負担をかけない設計。スリングの安全性 1.Slingマークについて 「キュット ミー!」は日本ベビースリング協会のSafety Slingマークを取得。これは同協会で実施する第三者機関による試験にて、統一基準に合格した商品にのみ表示することが認められたもの。 2.リングなどの部材の強度について 「キュット ミー!」は布、リングなどの各部材についてもそれぞれの安全性確認試験を受けている。 布はスリング用に強度と通気性を兼ね備えたオリジナル生地を採用しているほか、スリングにみあった国内産の生地を使用し、縫製・検品はすべて日本国内の工場で行っている。 リングは検査の結果、ひとつのリングが400kg以上の重量に耐えるもので、重さはひとつ14g、ナイロン(プラスティック)製。スリングは車のシートベルトのように赤ちゃんの体重でベルトが締まるようになっている。ナイロン(プラスティック)のバックルは洗濯時の温度や乾燥機による乾燥の影響を受けない。 紫外線の照射試験では10年間紫外線を浴び続けた状態でも、耐荷重130kgを確保しているため、安心して使い続けることが可能。 他社のスリングを選ぶ場合でも、強度面で不安のあるアクリルや木製のリングでなく、強度が確認された金属製のリングかスリング用のナイロンリングがお勧め。 3.スリングの形状について スリングは正しい使い方をすれば赤ちゃんが落下するようなことはないが、そのためには、適度な布幅(広すぎても狭すぎても使いづらい場合がある)やテールの長さを確認することが必要。 スリングには安全ベルトや背板は付属していない。
次へ